「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のあらすじを簡単に言うと、凶悪犯とされた脱獄囚シリウス・ブラックの濡れ衣を、ハリーたちが逆転時計で晴らす物語です。
シリーズ3作目は登場人物が一気に増えるため、「結局だれが敵で、だれが味方なのか分からなくなった」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
原作は1999年に発表され、映画版は2004年に公開されたシリーズ第3作。監督はアルフォンソ・キュアロンで、上映時間は約142分です。
実はこの作品、物語の途中で「シリウス=ハリーの両親を裏切った殺人犯」という大前提そのものがひっくり返ります。ここを取り違えたまま読み進めると、後半の展開がまるで頭に入ってきません。
そこで今回は、140文字の超短縮版と、1400文字の時系列版という2段階であらすじを整理しました。あわせて、原作と映画の違い、読書感想文の書き方、よくある疑問まで一気に解決します。
3分ほどで全体像がつかめる内容です。ぜひ最後まで読んで、この巻の「答え合わせ」を楽しんでください。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人のあらすじを簡単に【140文字】
まずは全体像を140文字でつかんでください。
ハリーの両親の親友だったシリウス・ブラックは、二人を裏切った大量殺人犯として追われる脱獄囚でした。しかしハリーたちは、真犯人が別にいることを知ります。そして逆転時計(タイムターナー)で3時間前へ戻り、処刑寸前のシリウスを救い出すのです。
逆転時計とは、一定の時間だけ過去へ戻れる魔法道具のこと。この道具が、物語の最後の30分をまるごと引っくり返します。
「アズカバンの囚人」とはどんな作品?基本情報を整理
シリーズ第3作にあたる作品で、原作はJ.K.ローリング、映画版はアルフォンソ・キュアロンが監督を務めました。
配信サービスでの取り扱いは時期によって変わるため、視聴前に各サービスの公式ページで最新情報を確認してください。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人のあらすじを1400文字で時系列に【ネタバレあり】
140文字ではさすがにサラッとしすぎているので、ここからは物語の流れを7つの場面に分けて追います。結末まで明かすため、未読・未鑑賞の方はご注意ください。
①膨らんだマージおばさんと、家出したハリー
魔法学校2回目の夏休み、ハリーは怒りの発作から、伯父の姉であるマージおばさんを風船のように膨らませてしまいます。
家出したハリーは夜の騎士バス(ナイトバス)でロンドンへ向かい、そこで魔法大臣ファッジに保護されました。
さらにハリーは、ウィーズリー氏の口から、アズカバンを脱獄した凶悪犯シリウス・ブラックの話を聞かされます。
その話によれば、シリウスは闇の帝王への忠誠心から、ハリーの命そのものを狙っているというのでした。
②守護霊(パトローナス)を出す特別訓練
魔法省はシリウスの襲撃に備え、ホグワーツを吸魂鬼(ディメンター)に護衛させます。
しかし両親を失った記憶を持つハリーは吸魂鬼の影響を受けやすく、作中で2度も襲われて意識を失ってしまうのです。
そこでルーピン教授は、まね妖怪(ボガート)に吸魂鬼の姿をとらせ、守護霊を出す特別訓練をハリーに施します。
吸魂鬼は人から幸福な記憶を吸い取る存在で、これに対抗できる魔法は守護霊だけとされています。
③忍びの地図と、シリウスへの敵意
ハリーは、ウィーズリー家の双子がフィルチからかすめ取った「忍びの地図」を受け取ります。
地図で城の抜け道を知ったハリーは、こっそりホグズミード村へ出かけ、そこで教授たちの会話を聞いてしまうのです。
その話によると、シリウスはハリーの名付け親でありながら、両親を裏切った人物とされていました。
事実を知ったと思い込んだハリーは、シリウスへ激しい敵意を抱くようになります。
④バックビークの処刑が決まる
年度末のある日、ドラコに怪我を負わせたバックビークの処刑が決定します。
ハリーたちはハグリッドの小屋の近くで、処刑人が斧を振り下ろす音を確かに聞くのでした。
バックビークとは、ハグリッドが世話をするヒッポグリフ(前半身が鷲、後半身が馬の魔法生物)のことです。
⑤叫びの屋敷で明かされる真犯人
ロンが黒い犬に襲われ「叫びの屋敷」へ連れ去られ、追いかけたハリーとハーマイオニーは、犬に化けていたシリウス本人と対面します。
遅れて現れたルーピン教授とのやりとりで二人の潔白が明かされ、ロンのペットのねずみスキャバーズに化けていたペティグリューが正体を現しました。
両親を裏切り大量殺人を犯した真犯人はこのペティグリューであり、同じ場に居合わせたスネイプ教授は気絶していたため、この真相を知りません。
無実が晴れたシリウスは、後見人としてハリーと暮らすことを提案し、ハリーは心から喜ぶのでした。
⑥吸魂鬼と、牡鹿の守護霊
地下通路を戻って校庭に出たところで、じつは狼人間だったルーピンが、月の光を浴びて狼へと変身します。
ルーピンと戦って傷を負ったシリウスは、ハリーもろとも吸魂鬼の群れに襲われてしまいます。
意識が薄れる中、ハリーは誰かが放った牡鹿の形の守護霊が自分たちを救う光景を目にし、そのまま気を失いました。
病室で目覚めたハリーが知ったのは、魔法省が吸魂鬼によってシリウスを処刑しようとしている、という事実でした。
⑦逆転時計(タイムターナー)を使った解決
ダンブルドアの指示により、ハリーとハーマイオニーは逆転時計で3時間前へ戻ります。
二人はまずバックビークを救い出しました。あの斧の音は、バックビークが消えたことに怒った処刑人が、柵へ斧を叩きつけた音だったのです。
続けてハリーは自ら牡鹿の守護霊を放って過去の自分とシリウスを救い、バックビークに乗ったシリウスは塔から脱出します。
3時間を使い切って現在に戻ると、シリウスをまだ凶悪犯だと信じるスネイプは、その逃亡を知って半狂乱になるのでした。
ここが分かると面白い|「アズカバンの囚人」3つの見どころ
あらすじを追うだけでは伝わりにくい要素が3つあります。物語の仕掛けを支えているのは、吸魂鬼・逆転時計・大人たちの過去です。
吸魂鬼はなぜハリーにだけ強く効くのか
吸魂鬼は幸福な記憶を吸い取り、その人にとって最悪の記憶を呼び起こす存在です。
ハリーは赤ん坊のころに両親が殺される場面を体験しているため、他の生徒より深刻な影響を受けます。
つまり吸魂鬼は、ハリーの過去そのものを武器にして襲ってくる敵だといえます。
逆転時計は「なんでもあり」ではない
逆転時計は便利な道具に見えますが、作中では厳しい制約のもとで扱われています。
戻れるのは数時間程度で、しかも過去の自分に姿を見られてはならないという条件がつきます。
この制限があるからこそ、終盤の救出劇は緊張感のある「時間との勝負」として成立しています。
ルーピンとシリウスが背負う過去
ルーピンは狼人間、シリウスは犬に姿を変えられる魔法使いで、二人はハリーの父の学生時代の友人でした。
この設定を押さえておくと、叫びの屋敷での長いやりとりが一気に理解しやすくなります。
第3作は、ハリーが初めて「親の世代の物語」に触れる巻でもあるのです。
原作小説と映画版であらすじはどう違う?
結論から言えば大筋は同じですが、映画版は説明が大幅に省略されています。
最も大きいのは、「忍びの地図」を作ったのがルーピンたち4人であることや、彼らが姿を変えられるようになった経緯が、映画では詳しく語られない点です。
また、クィディッチや魔法生物飼育学の授業といった学園生活の描写も、かなり短くまとめられています。
あらすじを追うだけなら映画で十分ですが、人物の背景まで知りたい方には原作をおすすめします。
読書感想文はどう書けばいい?
結論から言うと、「ハリーがシリウスへの見方を変えた瞬間」を軸に据えると、まとまりやすくなります。
この作品は、噂だけで人を判断することの危うさが物語の中心にあるからです。
- 序盤でハリーがシリウスをどう思っていたかを書く
- 真相を知った場面で、その気持ちがどう変わったかを書く
- 自分が噂や第一印象で人を決めつけた経験と重ねる
あらすじの引き写しにならないよう、「どの場面で、なぜそう思ったか」まで踏み込むと説得力が出ます。
筆者の考察|「アズカバンの囚人」が特別な理由
個人的に、この第3作はシリーズの空気が大きく変わった転換点だと考えています。
逆転時計は、じつは何ひとつ書き換えていない
筆者としていちばん面白いと思うのは、ハリーたちが過去へ戻っても、歴史そのものは一切変わっていない点です。
牡鹿の守護霊も、あの斧の音も、最初から「ハリーたちがそうした結果」として起きていました。
つまりこの物語のタイムループは、未来を変える話ではなく、すでに起きたことの本当の意味を知る話だと考えられます。
だからこそ、「父さんが助けてくれた」と信じた守護霊が自分自身だったという結末が、静かに効いてくるのです。
敵が「闇の帝王」ではない、異色の巻
第3作では、ヴォルデモートが直接姿を見せません。
代わりに描かれるのは、噂、偏見、そして司法の誤りという、あくまで人間側の問題です。
個人的には、この構造こそが後半巻の重苦しさへつながる助走になっていると感じます。
まとめ|「アズカバンの囚人」のあらすじを簡単におさらい
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」は、凶悪犯とされたシリウス・ブラックの無実が明かされ、逆転時計によってその命が救われるまでの物語です。
真犯人はペティグリューであり、ハリーを救った牡鹿の守護霊は、ハリー自身が放ったものでした。
あらすじで気になった方は、ぜひ原作か映画で、あの3時間の答え合わせを味わってみてください。ウホッ、と声が漏れるくらいには気持ちのいい仕掛けです。
よくある質問
「アズカバンの囚人」から読んでも楽しめますか?
物語自体は独立しているため、この巻だけでも筋は追えます。
ただしハリーと両親の関係、ヴォルデモートとの因縁が前提になるので、第1作から読むほうが感情移入しやすいでしょう。
シリウス・ブラックは結局どうなりますか?
無実は明かされますが、魔法省には認められないまま、バックビークに乗って逃亡します。
つまりこの巻の時点では、あくまで「逃亡中の指名手配犯」という立場で幕を閉じます。
怖い場面はありますか?子どもと一緒に観られますか?
吸魂鬼の登場シーンや狼人間への変身は、シリーズ前2作より暗く、迫力があります。
残酷な流血描写は多くありませんが、暗い映像や不安をあおる演出が苦手な小さなお子さんには、大人が付き添うのが安心です。
[ARTICLE-END]