あの合従軍の戦場、実は山口県で撮られていました。
「ロケ地に行ってみたいけど、結局どこ?どうやって行くの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
映画『キングダム 魂の決戦』の山口県ロケ地は、山口市阿知須の山口きらら博記念公園の未利用地です。
実は、山口市フィルムコミッションによれば、ここは立入禁止区域。撮影地そのものには立てません。それでも県と市が発信を続けているのは、周辺に山口の絶景が揃っているからです。
そこで今回は、公表された撮影地の事実と、新山口駅を起点にした具体的なアクセスを整理しました。
なお内容は公式サイト・フィルムコミッション・県観光サイトの公表情報に基づきます。
ぜひ映画の余韻を抱えたまま、あの土地へ足を運んでみてください。
『キングダム 魂の決戦』の山口県ロケ地はどこ?
山口市観光情報サイトによると、撮影は山口県内各地で行われ、山口市阿知須の山口きらら博記念公園周辺の広大な未利用地で大規模な野外撮影が実施されました。
そもそも『キングダム 魂の決戦』とはどんな作品?
映画公式サイトによると、2026年7月17日公開、上映時間134分の実写シリーズ第5作です。監督は1作目から続投の佐藤信介、主演は山﨑賢人で、吉沢亮、橋本環奈、山田裕貴、豊川悦司、小栗旬らが出演します。
原作は原泰久「キングダム」(集英社)。描かれるのは屈指の人気エピソード「合従軍編」で、秦と六国が正面からぶつかるシリーズ最大規模の攻防戦です。
撮影現場そのものは見学できる?
できません。山口市フィルムコミッションは撮影場所を「山口きらら博記念公園 未利用地」と明記したうえで、立入禁止区域のため見学は遠慮するよう案内しています。
そのため県の観光サイトでも、撮影地そのものではなく周辺のおすすめスポットが紹介されています。公園本体(新山口駅から車で約15分)は通常どおり利用できます。
いつ撮影された?地元エキストラも参加
宇部フィルムコミッションは、本作が山口県内各所と宇部市内でも撮影され、多くの市民がエキストラやボランティアスタッフとして参加したと公表しています。
同フィルムコミッションが2024年に出した佐藤信介監督作のエキストラ募集では、山口県内の日程は2024年7月〜11月、宇部市内集合・解散とされていました。公開の約2年前、真夏から晩秋にかけての長期ロケだったことになります。
どのシーンが山口で撮られた?
具体的なシーン名は公表されていません。県観光サイトは撮影風景の写真をヒントに「もしかしてこのシーンかも」と想像しながら劇場で観てほしい、という案内にとどめています。
ただし公開された撮影風景の写真は「山口市内」「秋吉台」「宇部市内」の3エリアに分かれ、いずれも市街地ではなく開けた土地が中心です。遮るもののない未利用地での「大規模な野外撮影」という記述と合わせると、合従軍編の野戦シーンである可能性は高いと筆者は考えています。
山口きらら博記念公園へのアクセス|新山口駅から車で約15分
公式アクセス情報によると、山陽新幹線「新山口駅」からタクシーで約15分、JR宇部線「阿知須駅」からは徒歩約30分、車なら山口宇部道路「阿知須IC」から約10分です。
新山口駅を起点にした所要時間の目安
レンタカーは新山口駅前に複数社の営業所が集まっており、駅到着後すぐに動けます。主要区間の目安は次のとおりです。
| 区間 | 手段 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 新山口駅→きらら博記念公園 | 車 | 約15分 |
| 阿知須駅→きらら博記念公園 | 徒歩 | 約30分 |
| 新山口駅→秋吉台 | 車 | 約40〜50分 |
| きらら博記念公園→秋吉台 | 車 | 約1時間 |
| 新山口駅→湯田温泉駅 | JR山口線 | 約20分 |
駐車場と園内の見どころ
公式サイトによると、駐車場は通常7時から利用でき、22時30分に施錠されます。北駐車場は利用状況に応じて開錠されるため、イベント日は事前確認が安心です。
園内は国内最大級の大芝生広場(14.6ha)のほか、人工芝の「やまぐち富士商ドーム」、アスレチックのあるトリムの広場が中心。2025年4月にフラワーガーデン、6月に大型複合遊具広場「きららんど」が加わりました。
入園自体は無料で、有料なのは一部施設の利用料のみ。映画抜きでも半日は過ごせる規模です。
『キングダム』ロケ地周辺の立ち寄りスポット|県観光サイト掲載の3か所
県観光サイトはロケ地周辺のおすすめとして、きらら浜自然観察公園、秋吉台、湯田温泉の3か所を挙げています。いずれも車で結べる範囲です。
新光産業きらら浜自然観察公園|入園無料の隣接スポット
きらら博記念公園の隣、阿知須干拓地に2013年4月オープンした観察公園です。30haの敷地に干潟やヨシ原が広がり、パークレンジャーと一緒に野鳥や水生生物を観察できます。
入園無料、ビジターセンターのみ大人200円(18歳以下無料)、開園は9時〜17時(入館は16時30分まで)、月曜と年末年始は休園。派手さはなく、公園から車で数分・滞在1時間ほどの箸休めと考えるのが妥当です。
撮影スタッフも滞在した湯田温泉|宿泊拠点にしやすい
山口市フィルムコミッションは、阿知須エリアを訪れた後の過ごし方として、スタッフも滞在した湯田温泉を挙げています。
新山口駅からJR山口線で湯田温泉駅まで約20分、駅から温泉街の中心部までは徒歩約10分、車なら新山口駅から約15分。足湯や中原中也記念館が徒歩圏にあり、移動距離の短さが夜の着地点として効いてきます。
宇部市で立ち寄るなら|ときわ公園
宇部市も撮影地として公表されていますが、市内の具体的な撮影場所は公開されていません。訪れるなら市のシンボルであるときわ公園が候補になります。
ときわ湖を中心に動物園や彫刻が並ぶ広域公園で、山口宇部空港から車で約10分、きらら博記念公園からも車で30分前後。空港利用の行き帰りに挟みやすい位置関係です。
秋吉台へのアクセスと見どころ|『キングダム』ロケ地候補の絶景カルスト
県観光サイトによると、JR新山口駅からバスで約45分、きらら博記念公園からは車で約1時間。美祢市の秋吉台は台地上の総面積が約54km²にのぼる日本最大級のカルスト台地です。
秋吉台が「キングダム的」に見える理由
見渡す限り人工物のない草原に白い石灰岩が点在する光景は、大軍勢がぶつかる戦場を思い描くのに適しています。撮影地として公表されているのは公園の未利用地ですが、県が公開した撮影風景には秋吉台とされる写真も含まれています。
具体的にどのカットに使われたかは公表されていません。それでも、映画の余韻を持ったまま歩けば没入感は変わるはずです。
2026年4月23日、ユネスコ世界ジオパークに認定
山口県の発表によると、令和8年(2026年)4月23日にパリで開かれたユネスコ執行委員会で、「Mine秋吉台ジオパーク」がユネスコ世界ジオパークに認定されました。
国内では11番目、山口県内では初の認定です。映画公開と同じ年に国際的な評価を受けた形になります。
回り方と所要時間の目安
カルストロードのドライブ、冠山や長者ヶ森のトレッキング、早朝の雲海と楽しみ方は複数あります。地下の秋芳洞は観光コースが約1km、往復で約1時間ほどです。
洞内は年間を通じて約17℃で、夏でも涼しく過ごせます。台地と鍾乳洞を両方回るなら3〜4時間はみておくと安心です。
『キングダム』撮影隊が語った山口県の魅力(撮影秘話)
県観光サイトによると、撮影隊には山口県が初めてという人が多く、撮影終了後に家族や友人と再訪した人もいたといいます。
長期の地方ロケということもあり、撮影前は「どんなところなのだろう」と不安を抱く人も少なくなかったそうです。
しかし撮影が進むにつれ、合間に温泉で疲れを癒したり、休息日に県内を巡ったりするうちに、自然や過ごしやすさに魅了される人が増えていったとのこと。特に新鮮な魚介類と地酒への感動の声が数多く聞かれたと伝えられています。
誘致側の宣伝文句ではなく、2024年7月〜11月というおよそ5か月を過ごした人たちの実感である点に、筆者は説得力を感じました。
『キングダム 魂の決戦』を山口県内で観られる映画館
県観光サイトが案内しているのは、次の4館です。掲載分にすぎないため、山口市や岩国市など他エリアの劇場でも上映されている可能性があります。
- 下関市:シネマサンシャイン下関
- 防府市:イオンシネマ防府
- 周南市:MOVIX周南
- 宇部市:シネマスクエア7
上映時間や上映期間、深夜回の入場条件は劇場ごとの規定で変わります。旅程を組む前に、各劇場の公式情報で最新の上映スケジュールを確認してください。
筆者の考察:立入禁止のロケ地が、なぜ観光の起点になれたのか
「見せない聖地巡礼」という発想の転換
個人的に面白いと感じたのは、行けない場所が観光の入り口になっている構図です。聖地巡礼といえば、現地に立って同じ構図の写真を撮るのが定番でした。
今回はそれができません。それでも県と市が発信を続けているのは、場所ではなく「あの映像はこの土地の空気から生まれた」という物語を売る方向へ舵を切ったからだと筆者は考えています。実際、導線は撮影地ではなく秋吉台や湯田温泉へ向いています。
非公開ロケ地を観光へつなげた先行例との違い
時代劇や大規模時代物の撮影では、私有地や保安上の理由で現場を公開できない例が珍しくありません。その場合、多くは近隣の資料館やパネル展示、ロケ地マップの配布といった「代替の可視化」で受け皿を作ってきました。
山口のやり方はそこから一歩進んで、代替施設ではなく既存の観光資源そのものへ送客している点が特徴的です。撮影を新しい看板にするのではなく、既にある秋吉台や湯田温泉の集客理由を一つ増やす使い方をしている、と筆者は読んでいます。
なぜ5作目で山口が選ばれたのか
県観光連盟によれば、山口県内でのロケは今作が初めてです。合従軍編は数十万規模の軍勢が正面衝突する物語で、必要なのは遮蔽物のない平地と、長期間占有できる面積になります。
県フィルムコミッションが「オープンセットなどを建築可能」と紹介する北駐車場(23.2ha)を含む敷地規模を踏まえると、条件面で合致したと考えるのが自然でしょう。
いつ行くのがよいか|読者にとっての現実的な判断
映画公開直後は関連情報が多く、劇場鑑賞と組み合わせやすい時期です。一方で秋吉台はユネスコ世界ジオパーク認定と重なった年で、夏休みや連休の混雑は例年より読みにくくなっています。
混雑を避けたいなら、認定効果と公開効果が一段落する秋以降が候補です。秋吉台は9月から11月にススキが色づく季節でもあり、カルスト台地の見え方という点でも損はしません。
正直な注意点
撮影地を「見る」目的で訪れると、確実に肩透かしになります。未利用地には入れず、公園から眺めても手がかりは残っていません。
周辺スポットは車がないと回りにくく、映画をきっかけにした山口旅行と捉えたほうが満足度は高いはずです。
まとめ
『キングダム 魂の決戦』の山口県ロケ地は、山口市阿知須の山口きらら博記念公園の未利用地でした。立入禁止のため、実際に訪ねるのは公園本体と周辺スポットになります。
新山口駅から公園まで車で約15分、秋吉台までは約40〜50分、湯田温泉まではJRで約20分。新山口駅でレンタカーを借り、公園→秋吉台→湯田温泉の順で回るのが現実的なルートです。
続いて、旅程を組む前に確認しておきたい疑問をまとめておきます。
よくある質問
山口きらら博記念公園の撮影現場に入れますか?
入れません。撮影に使われた未利用地は立入禁止区域で、山口市フィルムコミッションが見学を控えるよう案内しています。公園本体は通常どおり利用できます。
撮影はいつ行われましたか?
正確な日程は公表されていませんが、宇部フィルムコミッションのエキストラ募集では山口県内の撮影日程が2024年7月〜11月と案内されていました。公開の約2年前にあたります。
ロケ地巡りに車は必要ですか?
きらら博記念公園から秋吉台までは車で約1時間かかり、公共交通だけで効率よく回るのは難しいのが実情です。新山口駅前のレンタカーを使うと、湯田温泉まで無理なく組めます。