『風、薫る』は、りんと直美が看護婦養成所で出会い、現場の理不尽と制度の壁を越えて後進を育てるまでを描く全130回の物語です。
放送は2026年3月30日に始まり、9月25日(金)の第130回で完結します。血縁関係のないダブルヒロインという連続テレビ小説史上初の形で、2人が別々に歩いた道が終盤で合流していきます。
途中から見始めて話の流れが分からない、という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、序盤から最終週「道標」までを週ごとに整理し、登場人物とキャストもまとめました。
この記事でわかること
- 全130回のあらすじを序盤・中盤・終盤の3区間で把握できる
- 主要17名の役名・キャスト・役どころが一覧で分かる
- 最終週「道標」と最終回の放送日、現時点で公表されている内容が分かる
※第126回までの放送内容と公式発表に基づいています。終盤の展開に触れますので、未視聴の方はご注意ください。
朝ドラ『風、薫る』とは?放送期間・スタッフの基本情報
2026年度前期のNHK連続テレビ小説(第114作)で、見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 連続テレビ小説『風、薫る』(第114作) |
| 放送期間 | 2026年3月30日(月)〜9月25日(金) |
| 話数 | 全26週・130回 |
| 放送枠 | NHK総合 月〜土 午前8時/NHK BS・BSプレミアム4K 月〜金 午前7時30分 |
| 主演 | 見上愛さん・上坂樹里さん(W主演) |
| 脚本 | 吉澤智子さん |
| 原案 | 田中ひかるさん『明治のナイチンゲール 大関和物語』 |
| 音楽 | 野見祐二さん |
| 主題歌 | Mrs. GREEN APPLE「風と町」 |
| 語り | 研ナオコさん |
| 配信 | NHK ONEの見逃し配信/NHKオンデマンド(有料) |
放送時間と再放送・配信はどこで見られる?
本編はNHK総合の月〜金曜午前8時からの15分間、土曜は1週間分のダイジェストです。
BSとBSプレミアム4Kでは月〜金曜の午前7時30分から先行放送されています。見逃した回はNHK ONE、過去回はNHKオンデマンドで視聴できます。
放送休止や時間変更があるため、最新の日程はNHKの番組表で確認してください。
モチーフになった実在の人物は誰?
りんのモチーフは大関和さん、直美のモチーフは鈴木雅さんです。
2人はいずれも明治期に正規の看護教育を受けた「トレインドナース」で、日本の近代看護の土台を作った実在の女性とされています。
ただし本作は原作のないオリジナル脚本で、伝記ではありません。恋愛や家族の描き方には創作が多く含まれます。
週サブタイトルはどこまで公表されている?
各週にはタイトルが付けられ、1週=1エピソードとして構成されています。
本記事の執筆時点で確認できた終盤の週タイトルは次のとおりです。
| 週 | サブタイトル |
|---|---|
| 第18週 | 岐路にて |
| 第21週 | 定めと選択 |
| 第22週 | 明るい未来 |
| 第23週 | 歩々清風 |
| 第24週 | 環 |
| 第25週 | 風媒花 |
| 第26週 | 道標 |
序盤から中盤の週タイトルは確認できた範囲に含まれないため、正確な表記は公式サイトの各週紹介でご確認ください。
朝ドラ『風、薫る』序盤(第1〜6週)|コレラ禍と養成所での出会い
序盤では、りんが父をコレラで失って嫁ぎ先を離れ、東京で直美と出会い、2人そろって看護婦養成所へ入学します。
第1〜3週:父の死と、りんが家を出るまで
栃木・那須の元家老の娘・りんは、村を襲ったコレラで父・信右衛門(北村一輝さん)を失います。
感染した父は娘を守るため納屋に立てこもり、りんが対面したのは息絶えた後でした。手を差し伸べられなかった後悔が、のちの原点になります。
嫁ぎ先では酒に溺れる夫と男尊女卑の姑が待っていました。夫の不始末による火事をきっかけに、りんは娘・環を連れて家を出ます。
第3週:りんと直美はどう出会った?
東京で路頭に迷うりんに炊き出しのパンを差し出したのが、通りすがりの直美でした。
士族の誇りから施しを断るりんを、直美が一喝します。価値観の正反対な2人が対等にぶつかった場面が、長い関係の始まりです。
第4〜6週:梅岡看護婦養成所の一期生として
明治19年(1886年)、りんと直美は大山捨松(多部未華子さん)の勧めで梅岡看護婦養成所へ入学します。
鹿鳴館で身分を偽っていた直美は、小日向栄介と名乗る男の正体が詐欺師・寛太(藤原季節さん)だと知り、髪を切って入学式に現れました。
一期生は2人を含む7人。教師バーンズが徹底したのは掃除、換気、日本髪の廃止という衛生管理でした。
朝ドラ『風、薫る』中盤(第7〜15週)|現場の壁と決裂までの流れ
中盤では、2人が帝都医科大学附属病院で働き始め、患者や看病婦との関係を築く一方、終盤で決裂します。

第7〜9週:和泉千佳子の手術と看病婦フユとの和解
乳がんを患う侯爵夫人・和泉千佳子(仲間由紀恵さん)は当初すべてが気に入らず、退院すると言い張ります。
担当となったりんは信頼を積み上げ、胸を失うことへの悲しみという本音を引き出しました。千佳子は手術を受け、成功します。
手術で見事な介助を見せた看病婦・永田フユ(猫背椿さん)に、2人は知識と経験の「物々交換」を提案。有資格者と叩き上げが手を組む転機でした。
第10〜11週:女郎・夕凪(魚住セツ)はどう救われた?
心中未遂で運び込まれたのは、錦栄楼の女郎・夕凪(村上穂乃佳さん)、本名・魚住セツでした。
直美は自分を捨てた母と同じ源氏名に動揺しますが、セツ本人が子を産んでいないと証言し、母親探しは振り出しに戻ります。
助かっても遊郭へ戻される現実に、りんは新聞記者・島田健次郎(佐野晶哉さん)を頼りました。劇中では記事が世論を遊郭制度への批判に傾け、セツは解放されます。
第12〜13週:卒業後に直面した貧困と解雇
バーンズの帰国後、りんと直美は明治22年(1889年)から帝都医大病院で働き始めます。
待っていたのは、貧しい看病婦ツヤ(東野絢香さん)の解雇でした。貧困は社会の問題だと切り捨てる院長・多田重太郎(筒井道隆さん)に、直美は食い下がります。
第14〜15週:山本の看取りと「看護婦辞めな」
「家に帰りたい」という末期患者・山本の願いを叶えたりんは、病院に戻った直後の急変で彼を看取ります。
人としての正しさと、看護婦としての正しさが両立しなかった週です。追い詰められたりんに、直美は「看護婦辞めな」と告げます。
全26週で最も重い分岐点で、ここでりんを一度立ち止まらせたことが、終盤で教える側に回る展開の土台になっていると考えます。
朝ドラ『風、薫る』終盤(第16〜25週)|看護婦会設立から制度づくりへ
終盤では、直美が日本初の派出看護婦会を設立し、戦争と出産を経て、看護婦規則と養成所づくりへ話が進みます。
第16〜17週:新潟のりんと、直美の実母・柳川文
りんは単身新潟へ渡り、高越女学校の舎監として地方の因習と向き合います。
東京では、直美が舶来品店「瑞穂屋」で働く柳川文(内田慈さん)を看病するうち、髪飾りの柄が自分のお守りと同じだと気づきました。
調査の結果、文が実母だと判明します。しかし文の体はすでに末期のがんに侵されており、母娘の時間はごく短いものでした。
第18〜19週:恵風看護婦会の設立と横沢のプロポーズ
第18週「岐路にて」で直美は帝都医大病院を辞職し、貧しい人の家へ出向く日本初の派出看護婦会「恵風看護婦会」を立ち上げます。
同じ週の第88回では、牢に入れられた横沢公輔(井上祐貴さん)がりんに突然プロポーズしました。シマケンこと島田健次郎とは別人物です。
その後、看護の道へ戻ったりんが合流し、依頼の受け方や人員の割り振りを整えたことで、会はようやく軌道に乗ります。
第20週:直美の逆プロポーズと結婚
第20週では直美が陸軍二等軍曹・小川吾郎(甲斐翔真さん)に「ずっと家族になってくれませんか」と逆プロポーズします。
2人は明治24年(1891年)12月に結婚しました。仕事を辞める前提を置かない結婚として描かれている点が、この週の特徴です。
第21〜22週:戦争と出産、傷病兵の看護
第21週「定めと選択」から第22週「明るい未来」にかけて、戦争の足音が近づきます。
吾郎の出征が決まり、直美は身重のまま夫を送り出しました。2人は陸軍予備病院で傷病兵の看護にあたります。
劇中の年代から見て、明治27年(1894年)に始まった日清戦争にあたると考えられます。看護婦という職業が社会に必要だと広く示された区間です。
第23週:4年後の乱立と質のばらつき
第23週「歩々清風」で物語は4年後へ跳びます。
恵風看護婦会の成功を見て各地に派出看護婦会が生まれ、十分な訓練を受けていない者が看護婦を名乗る例も出てきました。
需要が生まれた瞬間に粗悪な模倣が増える流れは、現代の資格ビジネスとも重なります。
第24〜25週:環の夢と、看護婦規則の始動
第24週「環」では、りんの娘・環(瀧七海さん)が絵描きになりたいという夢を打ち明けます。
第25週「風媒花」では、柳生藤次(中村倫也さん)のもとで東京府の看護婦規則が動き出しました。試験に合格しなければ看護婦を名乗れない仕組みです。
同じ週、胃がんの手術を受けたシマケンをりんと直美が看護します。そこへセツが看護婦を志したことで、2人は自分たちで看護婦を育てる決意を固めました。
朝ドラ『風、薫る』最終週「道標」のあらすじと最終回はいつ?
最終週(第26週)のタイトルは「道標(みちしるべ)」で、第126回から第130回までの5話です。

第126回では何が起きる?
看護婦試験が近づくなか、りんと直美は恵風看護婦会に特別講師として今井益男(古川雄大さん)と工藤トメ(原嶋凛さん)を迎えます。
ツヤやセツたちが学ぶ姿を見た今井は、授業のあとでりんに話しかけます。そしてある日、直美は柳生のもとを訪ねます。
帝都医大病院の外科教授と、養成所で机を並べた仲間。序盤から蒔かれた種が回収されていく週です。
最終回(第130回)はいつ?何が描かれる?
最終回は2026年9月25日(金)、翌26日(土)に最終週のダイジェストが放送されます。
予告映像では、胃がんの手術を受けたシマケンが快方へ向かう様子と、教え方に悩むりんへ本を書いてはどうかと提案する場面が示されています。第130回は未放送のため、結末は断定できません。
養成所づくりと看護婦試験の決着も、放送を待つ段階です。
次の朝ドラは?
後継作は石橋静河さん主演の第115作『ブラッサム』で、2026年9月28日(月)に放送を開始します。
朝ドラ『風、薫る』の登場人物とキャスト一覧|相関のポイント
物語を追ううえで押さえておきたい人物を、役どころとあわせて整理します。
| 役名 | キャスト | 役どころ |
|---|---|---|
| 一ノ瀬りん | 見上愛さん | 主人公。元家老の娘で、娘・環を育てながら看護の道へ |
| 小川直美(旧姓・大家) | 上坂樹里さん | もう1人の主人公。教会で育ち、実母を探し続ける |
| 島田健次郎(シマケン) | 佐野晶哉さん | 外国語に明るいりんの相談相手。終盤で胃がんの手術を受ける |
| 大山捨松 | 多部未華子さん | 「鹿鳴館の華」。2人を看護の道へ導く実在の人物 |
| バーンズ | エマ・ハワードさん | 梅岡看護婦養成所の教師。西洋式看護を教える |
| 和泉千佳子 | 仲間由紀恵さん | 侯爵夫人。乳がんの手術を受ける患者 |
| 永田フユ | 猫背椿さん | 帝都医大病院の看病婦。りんたちと知識を交換する |
| 多田重太郎 | 筒井道隆さん | 帝都医大病院の院長 |
| 夕凪(魚住セツ) | 村上穂乃佳さん | 元女郎。終盤で看護婦を志す |
| 柳川文 | 内田慈さん | 瑞穂屋の店員。直美の実母と判明する |
| 小川吾郎 | 甲斐翔真さん | 陸軍二等軍曹。直美の夫 |
| 横沢公輔 | 井上祐貴さん | 牢のなかでりんにプロポーズする |
| 柳生藤次 | 中村倫也さん | 衛生局の官僚。看護婦規則を担当する |
| 今井益男 | 古川雄大さん | 帝都医大病院の外科教授 |
| 三浦ツヤ | 東野絢香さん | 元看病婦。恵風看護婦会で看護婦を目指す |
| 工藤トメ | 原嶋凛さん | 養成所の一期生仲間 |
| 一ノ瀬環 | 瀧七海さん | りんの娘。終盤で絵描きの夢を打ち明ける |
混同しやすいのは2点です。小日向栄介と寛太は同一人物で藤原季節さんが演じ、女郎の夕凪と直美の実母は別人(実母は柳川文)です。
朝ドラ『風、薫る』の視聴率と世間の反応
視聴率はどのくらい?
報道されている数値では、初回の世帯視聴率は14.9%、その後も13〜14%台で推移したと伝えられています。
録画を含めた数値が19%台に達した回もあったとされます。いずれもビデオリサーチによる関東地区の数値として報じられたもので、NHKの公式発表ではありません。回ごとの最高・最低値は公表されていないため、正確な比較は難しい点にご注意ください。
録画視聴の高さは何を意味する?
朝8時という放送時間を考えると、録画や配信で追う層の厚さは見逃せない数字です。
リアルタイム視聴が前提とされてきた朝ドラで、後から見る人が一定数いるのは、話の筋を追って鑑賞する作品として受け取られている表れだと個人的には見ています。
SNSではどこが話題になった?
第18週の横沢による突然のプロポーズ、詐欺師・寛太の正体が明かされた第4〜6週の展開に反応が集中しました。
第25週以降はシマケンの病状をめぐる投稿が増えています。派手な事件ではなく人物関係の変化で語られる点が、この作品の受け取られ方をよく表しています。
筆者の考察|『風、薫る』が最終週で手渡そうとしているもの
ここからは筆者としての見方です。この作品の芯は、答えの出ない問いを最後まで抱え続けたところにあります。

「看護とは何か」を解かずに走り切った構成
養成所でバーンズが残した問いは、りんが山本を看取る第15週で最も残酷な形で突きつけられます。
正解を用意せず、迷い続ける姿勢そのものを職業の入口にした。朝ドラのヒロイン像としてはかなり誠実な設計だと感じます。
個人の成功譚ではなく制度の話で着地させた選択
終盤に置かれたのが恋の決着ではなく、東京府の看護婦規則と試験だった点は意外でした。
職業を扱った朝ドラでは、『あさが来た』(2015年度後期)のように事業の成功で高揚感を作る型がよく使われます。制度を正面から扱った例では『虎に翼』(2024年度前期)が記憶に新しいところです。
本作はその中間を選びました。個人では越えられない壁を仕組みと後進の育成で越える着地は、看護という職業の成り立ちを描くうえで最も筋が通っています。
史実と劇中はどこが違う?
モチーフとなった大関和さんは、桜井女学校附属の看護婦養成所で学んだのち、派出看護婦の草分けとして活動し、看護の実務書を著したと伝えられています。
劇中でシマケンが本の執筆を勧める流れは、この史実を踏まえた配置だと考えられます。
一方、看護婦の資格を定めた東京府の規則は1900年(明治33年)前後の制定とされ、全国共通の内務省令はさらに後です。劇中の時系列は史実よりやや前倒しで描かれている可能性があります。
りんと直美は最初から鏡合わせだった
りんは目の前の一人に尽くし、直美は仕組みごと変えようとする人物です。
第10週でセツのために社会を動かした直美と、第15週で一人の患者に寄り添いすぎて潰れたりん。この対比が、恵風看護婦会と養成所づくりという終盤の2本柱にそのまま対応しています。
どちらが正しいかを決めず両方必要だと示した点に、血縁のないWヒロインを史上初めて採用した意味があったのではないでしょうか。
最短で筋をつかむ視聴ルート
全130回を追い直す時間がない方向けに、押さえるべき週を挙げます。
- 第1週:りんの原点となるコレラ禍
- 第4週:養成所入学と2人の合流
- 第10週:セツの救出と直美の出生の伏線
- 第15週:山本の看取りと決裂
- 第18週:恵風看護婦会の始動
- 第26週:最終週「道標」
この6週で骨格はつながります。時間があれば、人物描写の密度が高い第7〜9週を最初に足したいところです。
まとめ|『風、薫る』のあらすじを最終週まで振り返る
父を看取れなかったりんと、出自を知らずに育った直美が、養成所で出会い、現場の理不尽と制度の壁を越えて後進を育てるまでの全130回です。
千佳子の手術、セツの救出、山本の看取り、実母・文との別れ、シマケンの病。独立した重みを持つ週が積み重なり、最終週「道標」へ集約されます。
挫折した2人が、最後は誰かの道標になる。その変化を追うだけでも見返す価値があります。
朝ドラ『風、薫る』のよくある質問
『風、薫る』は実話ですか?
実在のトレインドナース・大関和さんと鈴木雅さんをモチーフにしていますが、原作はなくオリジナル脚本のフィクションです。原案は田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』です。
全何回で、最終回はいつですか?
全26週・130回です。2026年3月30日(月)放送開始、最終回の第130回は9月25日(金)で、翌26日(土)にダイジェストが放送されます。
見逃した回はどこで見られますか?
NHK ONEの見逃し配信のほか、過去回は有料のNHKオンデマンドで視聴できます。配信期間は回ごとに異なるため、最新の状況は公式ページで確認してください。
途中から見ても楽しめますか?
各週がタイトル付きの短編として組まれており、週単位では追いやすい構成です。ただし直美の出生や環との関係は序盤からの積み重ねが前提なので、流れをつかんでから見るのがおすすめです。