金曜の夜、配信サービスを開いたまま30分。
アン・ハサウェイの映画を観たいのに、どれから手をつけるか決まらない——そんなお悩みの方も多いのではないでしょうか。
出演作は40本以上。デビュー作から2026年の最新作まで、幅が広すぎるのです。
実は、彼女の代表作には共通点があります。上位に並ぶ作品ほど「主人公の立場が大きく変わる物語」なのです。
そこで今回は、興行成績・受賞歴・演技の見どころから厳選した10作品を、ランキング形式で紹介します。
各作品を今どの配信サービスで観られるかも一覧にまとめました。ぜひ今夜の一本を、ここで決めてください。
アン・ハサウェイ出演映画ランキングTOP10一覧|順位の選定基準は?
本ランキングは、①彼女の演技が最も出る役かどうか ②主要映画賞の受賞・ノミネート ③全世界興行収入の順に重みを置き、筆者が順位付けしたものです。
興収は同格の作品を比べる際の判定材料に留めているため、興収が大きくても本人の見せ場が限られる作品は順位が下がります。
| 順位 | 作品(公開年)/役名 | 全世界興収 | 配信(2026年8月時点) |
|---|---|---|---|
| 1位 | プラダを着た悪魔(2006)<br>アンドレア・サックス | 約3億2,658万ドル | ディズニープラス |
| 2位 | マイ・インターン(2015)<br>ジュールズ・オースティン | 約1億9,400万ドル | U-NEXT/Prime Video/Hulu |
| 3位 | レ・ミゼラブル(2012)<br>ファンティーヌ | 約4億4,000万ドル | U-NEXT/Prime Video |
| 4位 | プラダを着た悪魔2(2026)<br>アンドレア・サックス | 6億ドル超 | ディズニープラス スター |
| 5位 | プリティ・プリンセス(2001)<br>ミア・テルモポリス | 約1億6,500万ドル | ディズニープラス |
| 6位 | インターステラー(2014)<br>アメリア・ブランド | 約7億ドル | U-NEXT/Prime Video(レンタル) |
| 7位 | ダークナイト ライジング(2012)<br>セリーナ・カイル | 約10億8,000万ドル | U-NEXT/Prime Video(レンタル) |
| 8位 | レイチェルの結婚(2008)<br>キム | 約1,600万ドル | Prime Video(レンタル) |
| 9位 | オーシャンズ8(2018)<br>ダフネ・クルーガー | 約2億9,700万ドル | U-NEXT/Prime Video(レンタル) |
| 10位 | ダーク・ウォーターズ(2019)<br>サラ・ビロット | 約2,300万ドル | U-NEXT/Prime Video(レンタル) |
※興収はBox Office Mojo掲載の全世界累計(概算)、配信は2026年8月時点の日本国内の状況です。配信先は入れ替わりが早いため、視聴前に各サービスの公式ページでご確認ください。
次点・選外にした作品とその理由
『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)は全世界興収約10億ドルと出演作最大級ですが、白の女王は出番が限られるため選外としました。
『ラブ&ドラッグ』(2010年)はゴールデングローブ賞主演女優賞ノミネートと評価が高く、11位相当です。
『ONE DAY 23年のラブストーリー』(2011年)と『ブロークバック・マウンテン』(2005年)は、キャリアの転換点として重要ですが、単体の代表作としては上位作に譲ります。
ランキング1位〜3位はなぜこの3本なのか?
上位3作は、興行成績・受賞歴・知名度のすべてで抜けています。共通するのは、主人公の立場が物語の中で大きく変わる点です。
1位『プラダを着た悪魔』(2006年)|アン・ハサウェイの代表作
1位の理由は、彼女のキャリアで最も「変化の過程」が丁寧に映っている役だからです。日本公開は2006年11月18日、監督はデビッド・フランケル、上映時間は110分。
見どころは、ミランダから「セルリアンブルー」の由来を淡々と語られ、笑顔が少しずつ消えていく表情。あの数十秒だけで、彼女がこの世界を舐めていたと気づく過程が伝わります。
筆者は劇場と配信で計5回ほど観直しましたが、初見で笑った終盤の選択が、社会人経験を経るほど重く見えてくる作品です。
2位『マイ・インターン』(2015年)|観やすいおすすめ作
2位の理由は、完璧に見える人物の脆さを表情だけで見せる場面が多く、演技の振れ幅が分かりやすいためです。日本公開は2015年10月10日、監督はナンシー・マイヤーズ、共演はロバート・デ・ニーロ。
製作費約3,500万ドルに対し、全世界興行収入は約1億9,400万ドルを記録しました。上映時間121分。
社内を自転車で走り抜ける軽やかさと、ホテルの一室でこぼれる本音。この落差が作品の主題を支えています。
3位『レ・ミゼラブル』(2012年)|アカデミー賞受賞の名作
3位の理由は、第85回アカデミー賞助演女優賞という最大の実績が、そのまま画面の説得力になっているからです。日本公開は2012年12月21日、監督はトム・フーパー、上映時間158分。
演じるのは、工場を解雇され娘のためにすべてを手放すシングルマザー、ファンティーヌ。役作りではカメラの前で実際に髪を切り、約11kgの減量を行ったと報じられています。
「夢やぶれて」を長回しで撮ったこの一曲は、歌唱というより告白に近い。身体を先に作り替えるという彼女の手法が、最も分かりやすく結実した場面です。
ランキング4位〜7位|最新作と大作での代表作は?
4位以降は、話題性の高い最新作と、大作シリーズで存在感を示した作品が中心です。
4位『プラダを着た悪魔2』(2026年)|最新の話題作
4位の理由は、公開から日が浅く評価が定まっていないためで、内容の完成度は上位3作に迫ります。2026年5月1日に日米同時公開、上映時間は約119分。
配給の発表によれば公開初週末で全世界オープニング興行収入1位となり、日本でも2026年5月24日時点で興行収入40億円を突破したと配給各社が公表しています。
冒頭、授賞式の席で解雇通知が届く場面の表情は、20年前の新人アンディの延長線上にありません。この落ち着きが続編の起点になっています。
5位『プリティ・プリンセス』(2001年)|原点となるデビュー作
5位の理由は、映画デビュー作にして全米1億ドル超のヒットという原点性です。平凡な女子高生ミア・テルモポリスが、小国ジェノヴィアの王位継承者だと告げられる物語。上映時間115分。
有名な変身シーンで、眼鏡を外された直後にほんの一瞬だけ見せる不安げな目。ここでも外見の変化が内面の変化を先導しています。
6位『インターステラー』(2014年)|大作での代表的な役
6位の理由は、超大作の中で「理性の人が感情を論理で擁護する」という難役を担っている点です。監督はクリストファー・ノーラン、演じるのは宇宙飛行士アメリア・ブランド。上映時間169分。
劇中で彼女は、愛は時間と空間を超えて知覚できる唯一のものだと訴えます。冷静な科学者が声を震わせる、その苦しさが伝わる場面です。
7位『ダークナイト ライジング』(2012年)|アクションの代表作
7位は約10億8,000万ドルとシリーズ最大級の興収ですが、演技の見せ場より作品全体の力が大きいため、この位置としました。上映時間165分。
ウェイン邸で、しおらしいメイドの声色から素の口調に戻る切り替えは、この役の面白さが凝縮された数秒でしょう。
マーシャルアーツを習得し、多くのアクションを自ら演じたことで第39回サターン賞助演女優賞を受賞。ここでも身体づくりが役作りの入口になっています。
ランキング8位〜10位|演技派アン・ハサウェイのおすすめ代表作
下位3作は興行的には小規模ですが、演技力の底が見える作品群です。華やかさから距離を取り、外見を作り込まないときほど彼女の芯が出ます。
8位『レイチェルの結婚』(2008年)は、薬物依存症のキムが姉の結婚式に一時退院して出席する物語。監督はジョナサン・デミ、113分。リハーサルディナーのスピーチは、悪意ではなく不器用さで人を傷つける人物像がそのまま出ており、第81回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。
9位『オーシャンズ8』(2018年)は、監督ゲイリー・ロスによるシリーズのスピンオフ。110分。目立ちたがりに見える大人気女優ダフネ・クルーガーのメットガラでの豹変が、この作品最大の仕掛けです。
10位『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』(2019年)は、化学物質PFOAの隠蔽を追った実話がもと。監督はトッド・ヘインズ、126分。妻サラは変化の少ない役で、彼女の持ち味が最も出にくい構造ですが、夫の消耗を見つめる横顔だけで家族の代償が伝わります。
アン・ハサウェイとはどんな女優?経歴と受賞歴
1982年11月12日、ニューヨーク市ブルックリン区生まれ。父は弁護士、母は舞台女優という家庭で育ちました。
1999年のテレビシリーズ『ゲット・リアル』でキャリアを始め、2001年『プリティ・プリンセス』で映画デビュー。プリンセス像が定着した時期を『ブロークバック・マウンテン』(2005年)で抜け出し、翌年の『プラダを着た悪魔』へつながります。
最大の受賞は『レ・ミゼラブル』での第85回アカデミー賞助演女優賞で、同作ではゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、SAG賞も獲得しました。
2020年代は『WeCrashed』などの配信作品での主演が増え、2026年4月には米ピープル誌の「世界で最も美しい女性」に選出されています。
アン・ハサウェイの映画を観る順番は?おすすめの入口
初めて観るなら『プラダを着た悪魔』→『プラダを着た悪魔2』→『マイ・インターン』の順がおすすめです。
1作目と続編を続けて観ると、同じ役が20年でどう変わったかを一度に味わえます。どちらもディズニープラスで配信中のため、乗り換えなしで最短で観られます。
演技の凄みに触れたい方は、そのあとに『レ・ミゼラブル』か『レイチェルの結婚』へ。後者は重い題材なので、気力のある夜に取っておくのが無難です。
筆者の考察|ランキングから見えるアン・ハサウェイの強み
ここからは筆者の私見です。
強みは「同じ人物の前と後」を演じ分ける力
10作品を並べて気づくのは、上位作の多くが「立場が変わる人物」を描いている点ではないでしょうか。
アシスタントから一人前へ、女子高生から王女へ、工場労働者から尊厳を失う女性へ。彼女の代表作は、ほぼ例外なく変化の物語です。
つまり最大の強みは、美しさよりも同じ人物の前と後を別人に見えるほど演じ分ける力にあると考えています。『ダーク・ウォーターズ』の妻役が地味に見えるのは、演技力ではなく変化の少ない役の構造ゆえでしょう。
役作りは常に「外側」から入る
断髪と減量、キャットウーマンのための肉体改造、王女役のための姿勢づくり。手法は違っても、身体や外見を先に作り替えてから内面へ入る一貫性があります。
同じくロマンティック・コメディ出身のレイチェル・マクアダムスが自然体の演技を軸に据え、エマ・ストーンが台詞回しと間の取り方で役を変えていくのと比べると、身体から入るこの方法論はかなり異質です。ジャンルの枠を越えて大作にもシリアス作にも移れたのは、ここに理由があると筆者は見ています。
なお2013年のアカデミー賞受賞前後には、受賞スピーチへの反発が英語圏で過熱した時期もありました。近年その空気が反転した契機は、2018年の『オーシャンズ8』以降の再評価と、2024年『アイデア・オブ・ユー』の世界的ヒットだと感じています。
今後の見通し|2026年はキャリアの節目になるか
2026年9月11日には、配給発表によればノーラン監督『オデュッセイア』が日本公開され、彼女はペネロペを演じます。
続編は過去の自分の像に戻るリスクを伴いますが、『プラダを着た悪魔2』は40代のアンディを別人として立ち上げることでその罠を避けたと個人的には感じました。
そのうえでノーラン作品に三度目の起用というのは、変化を演じられる俳優としての評価が業界内で固まっている証拠ではないでしょうか。ウホッ、9月が待ち遠しくなってきました。
まとめ
アン・ハサウェイ出演映画ランキングの上位は、『プラダを着た悪魔』『マイ・インターン』『レ・ミゼラブル』の3本です。
明るく前向きな気分になりたい日は上位2作、演技の凄みに触れたい日は『レ・ミゼラブル』や『レイチェルの結婚』。
気分に合わせて選べば、好みに近い一本が見つかるはずです。
よくある質問
アン・ハサウェイの代表作は何ですか?
『プラダを着た悪魔』(2006年)です。2026年公開の続編も世界的ヒットとなり、彼女の看板役として定着しています。
アン・ハサウェイのデビュー作は何ですか?
映画デビュー作は2001年『プリティ・プリンセス』、役名はミア・テルモポリスです。俳優としては1999年のテレビシリーズ『ゲット・リアル』が最初になります。
アカデミー賞を受賞した作品はどれですか?
2012年『レ・ミゼラブル』で第85回アカデミー賞助演女優賞を受賞しています。『レイチェルの結婚』では主演女優賞にノミネートされました。
『プラダを着た悪魔2』は配信で観られますか?
2026年8月時点で、ディズニープラス スターにて配信されています。最新の取り扱いは公式ページでご確認ください。
『インターステラー』での役どころは?
宇宙飛行士アメリア・ブランド役です。冷静な科学者でありながら、愛を科学の言葉で擁護しようとする人物として描かれます。